コンピュータ試験方式に変更し、受検者数は約1.4倍に拡大
一般社団法人 日本ビール文化研究会(所在地:東京都渋谷区、代表理事:菅 敏浩)は、2021年に開催した「日本ビール検定(愛称:びあけん)」の受検結果を報告します。
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で検定の開催は中止としましたが、2021年度は感染症対策を考慮し試験方式をCBT(コンピュータ試験)方式(※1)に変更し開催しました。新方式の採用により、従来1日のみだった受検日は各回約3週間(2回開催で計約6週間)(※2)となり、さらに従来全国5カ所だった受検会場は全国47都道府県の約280会場に拡大しました。日時と会場が選択できる仕組みとなったことで受検者の利便性が大いに高まり、その結果2021年度の受検申込者数は4,495人と、2019年度の1.4倍に拡大しました。
級別には3級の伸びが顕著で受検者数は2019年度の1.6倍に拡大し、検定を開始した2012年以来初めて3級の受検者数が2級の受検者数を上回りました。超難関の1級につきましては、今回も200人を超える方が受検され、25名の方が見事合格されました。平均点は60.5点と2017年以来最も低い結果となりましたが、合格率は12.1%と初めて1割を超えました。(【表1】【表2】参照)
受検者の年齢構成は前回と同様、20〜30代の比率が6割以上を占める結果となりました。(【表3】参照)また「受検の理由」については、「ビールをもっと楽しみたい」と回答した人の割合が圧倒的に多い結果となっています。(【表4】参照)昨今のクラフトビール人気の高まりなど、多様なビールに触れる機会が増えたことで、ビールをより楽しむための知識を身につけたいというニーズが、若い世代を中心に高まっています。
当会では、今後も日本ビール検定(びあけん)を通してビールの多様性や楽しさを伝え、さらにビール文化の発展に貢献していきます。今後の活動(※3)についても、ぜひご期待下さい。
(※1)CBTとは「Computer Based Testing(コンピュータ ベースド テスティング)」の略称。
(※2)開催期間は、第10回は2021年6月1日〜6月20日、第11回は2021年11月1日〜11月21日。但し、1級は11月7日の1日のみ。
(※3)2022年は春に公式テキスト改訂版の発売、秋に検定(3〜1級)の開催を予定。詳細決まり次第発表。
■2021年の「日本ビール検定」において、最も正答率の高かった問題 (1級の記述・論述を除く)
【3級】(正答率:99.5%)
問題:麦には様々な種類があるが、ビールの原料として使われる麦のうち、そのほとんどを占めるものを次の選択肢より選べ。
〇 大麦
〇 小麦
〇 ライ麦
〇 オート麦
解答: 大麦
【2級】(正答率:97.3%)
問題:下面発酵でつくられたビールの総称は何か、次の選択肢より選べ。
〇 ラガー
〇 エール
〇 ランビック
〇 ドラフト
解答: ラガー
【1級】(正答率:91.8%)
問題:日本のクラフトビールには上面発酵のものが多い理由として誤っているものを次の選択肢より選べ。
〇 下面発酵に比べて熟成期間が短く、効率よくつくれること
〇 下面発酵に比べて華やかな特徴ある香味を出しやすいこと
〇 下面発酵に比べて酒税法上、製造免許が取得しやすいこと
〇 世界の上面発酵ビールは原料の幅が広く、参考にしやすかったこと
解答: 下面発酵に比べて酒税法上、製造免許が取得しやすいこと
〜解説〜
3級、2級の問題は公式テキストを学習していれば確実に点の取れる基本的な問題です。1級の問題については、公式テキスト内では言及されていない観点の出題となっていますが、正答率は91.8%と1級選択式問題の中では唯一9割を超えた問題です。これ以外では1級の選択式で正答率が8割を超えた問題はありませんでした。
※3級、2級は受検者毎に問題が異なるため、上記は全員に出題された問題ではありません。
■検定に関するお問合せ
日本ビール検定 運営事務局
https://beerken.jp/contact/form
(参考)日本ビール検定公式サイト
以上